先月をもって自社の若社員が退社した。
彼が私に退社の話を持ち出した時、
もう一度考え直して、
あともう1年がんばってみることを選択肢のひとつに入れさせた。
しかし、結果、彼は最も最短で退社する選択肢を選んだ。
まあ、若いからこれからの人生、色んな生き方がある。
私は彼を笑顔で送った。
しかし、ひとつだけ悔いが残った。
彼に訪れた最初の壁だけは乗り越えさせてやりたかった。
それができなかった責任は経営者の私にあった。
高卒でいきなり未知の建設業に飛び込んできて、
この11ヶ月間の様々な経験を経て、
最初の大きな壁にぶち当たり、
結果、その壁を越えることはできなかった。
若いからとか、経験がないとか、
理由はいくらでもつけれる。
しかし、私はこの仕事人生、最初に訪れた
この大きな壁だけは乗り越えて欲しかった。
なぜなら、彼は今後どこに再就職しても、
同じような壁に必ずぶち当たるからだ。
その時、そこを乗り超えることができる確率は非常に低い。
これはどこに就職しても長続きしない人の典型的パターン。
つまり、最初に訪れる壁とは人間関係という壁である。
これは誰もが社会に出れば経験する大きな壁である。
この壁を乗り越えるには2年間必要だと私は思っている。
どんなにつらくても2年経てば、ひとつの結果を出せる。
たとえその壁を乗り越えることが最後までできなかったとしても。
最初の2年間は人生の修行として考える。
その修行を経てから決断してもらいたかった。
もちろん2年経験して、結果、辞めたければ辞めてもいい。
続けられれば、それはそれで良し。
2年間我慢して勤めることができれば、
次にその壁が目の前に来た時、
乗り越えることのできる可能性は高くなる。
これは私の持論である。
昔は「石の上にも3年」だった。
現代はせめて2年、
歯を食いしばってがんばって欲しかった。
そのことが「成長した」と言えるのだから・・・。
私もこの経験を活かし、
今後の若手育成へと繋げていきたい。
何事もプラス思考でいこう!
そうすればどんな壁が来ても
きっと乗り越えることができるはずだから!