私が子供の頃からずっと思っていた疑問。
今でもその疑問はそのまま続いている。
それは、寺尾聡の「ルビーの指輪」(1982年)が、
なぜあれだけ大ヒットしたのかという疑問。
当時のザ・ベストテンで12週連続1位。
その年のレコード大賞も受賞した。
結局ベストテンの記録はその後、誰も破れなかった。
歌手ではなく俳優業をメインにしていた寺尾聡。
歌唱力がそんなにあるわけでもない。
どちらかというと低い声でボソボソつぶやく歌い方。
ルックスが特別に言い訳でもない。
メロディもそんなに飛びぬけて素晴らしい訳でもない。
詩の内容も、女と別れた男が2年の月日が経っても、
その女への未練を引きづったまま生きているという地味な内容・・。
特にすごい詞というわけでもない。
それなのになぜあんなに長期間レコードが売れ続けたのか?
考えれば考えるほど不思議である。
ちょっとしたヒットなら理解できるが、
昭和を代表する超大ヒットなのだ。
私にとってこれは昭和時代の七不思議のひとつ。(笑)
誰かこの大ヒットの本当の理由を私に教えてほしい・・・。
と、言いながら、私も小学校6年生の時、
このシングルレコードを買った!(笑)
そしてかなり聴きこむほど好きな曲だった。
ザベストテンでの1位連続記録も応援していた。
この歌が収録されているアルバムもよく聴いていた。
いわゆる私は寺尾聡のファンだったのだ!
昨日、久々にこの曲を改めて聴いてみた。
確かに良い曲だし、懐かしさも感じた。
しかし、大ヒットするような曲とはいまだに思えない・・。
これからもこの疑問が私の中に続いてくことだろう。
結局私は何が言いたいのか・・。
それはこの世の中、
何がヒットするか全くわからないということ!
ルックスでもない
クオリティでもない、
突発的に生まれ出るもの。
もしくは奇跡的に生まれ出るもの。
そんなものがその時代とマッチして、
人々を魅了させるものに仕上がって行く。
ルビーの指輪はあの80年代初めだからこそ大ヒットした。
まさか令和の今の時代に発売されても、
きっと大ヒットはしないことだろう。
その時代だからこそ生まれたもの。
その時代だから必要とされたもの。
令和の時代、
果たしてどんな大ヒット作品が生まれるのか。
これまた楽しみと言える。
そして我々の生き方も、
その時代と共に少しずつ変化してきている。
時代に流される必要はないが、
その時代の特性を活かしながら生きてみることも、
時として大事なことではないか。
時代とはその時代を生きる人々の価値観によって創られていく。
今日の1枚
昭和時代の風景。
どの時代もそれぞれ良いものがある。